富士森高校に合格するために!偏差値や入試への対策方法を解説

著者小泉健人

最終更新日:2025-03-13

投稿日:2025-03-13

  • 東京の高校情報

この記事の目次

こんにちは!東京で個別指導の学習塾を運営しているSEED進学会の小泉です。
この記事では、東京都八王子市にある富士森高校偏差値入試対策についてご紹介します。富士森高校は「入りたい 入ってよかった 富士森高校」を基本理念に、学習・行事・部活動すべてに力を入れており、地域活動にも積極的に参加している高校になります。その一環として、土曜授業を取り入れることで平日の7時間目を廃止し、部活動・自習学習等に集中することができるカリキュラム設計となっております。生徒毎の進路実現に応じた活動が可能な、柔軟性の高い高校です。

富士森高校の偏差値と合格点の目安

偏差値

富士森高校は普通科のみ学科があります。偏差値と合格点の目安は以下の通りです。

普通科

  • 偏差値:54
  • 合格点(1020点満点):600
  • 合格点(学力検査500点満点):330
※上記の数字は、合格者の点数を基にしたB判定相当(合格率60%~80%)の点数となります。年度により変動しますので、目安としてご覧ください。

富士森高校の進路実績

202320222021
国公立212
私立495367351
専門大学222219
短期大学895
就職654


私立大学への進学が最も多くの割合を締めます。その中でも難関・中堅私立大学への合格率が増加傾向にあり、毎年GMARCHへの合格者も多く、2023年度は早慶の合格者も出ております。また、看護医療系学校への進学に強いという特徴があり、毎年30人以上の志願者が全員合格しているという実績もあります。

富士森高校の入試情報

推薦に基づく選抜方法

一般推薦

配点

調査表作文個人面接
500点250点250点1000点

作文

◆評価観点

・主語述語の呼応に誤りがないか

・誤字脱字がないか

・適切な漢字や語彙を正しく使用できているか 

・テーマをよく把握できているか 

・意見に一貫性があるか           

・内容にまとまりがあるか 

・着眼点や発想に独自性があるか       

・分かりやすく具体的に自分の意見を説明できているか

◆過去の作文テーマ

2024年度

令和4年4月から成年(成人)年齢が18歳に引き下げられました。そのため、あなたが高校3年生の時に成人として認められることとなりますが、その時までにどのような能力を身に付けていきたいですか。あなたの考えを2段落構成で書いてください。  1段落目には、下の語群から身に付けたい力を1つ選び、それを選んだ理由を書き、2段落目には、高校生活でその力を身に付けるために、何をどのように取り組みたいかを具体的に書いてください。 (600字以内)

【語群】

・粘り強く取り組む力 ・ルールや約束を守る力 ・物事を客観的に分析する力 ・多様な価値観を認め合う力 ・他者を思いやり協力する力

・2023年度

人間とAI(人工知能)が共存する時代が来ています。このような社会で生きていくために身に付けたい力を、下の【語群】から1つ選び、選んだ理由を書いてください。また、その力を身に付けるために、高校生活で何をどのように取り組んでいきたいか、具体的に書いてください。

【語群】 ・継続して学ぶ力 ・他者と協働できる力 ・疑問をもち考え抜く力 ・目的を設定し行動する力

個人面接

◆検査内容

・コミュニケーション能力

・協調性、リーダーシップ、将来性

・規範意識、生活態度

・思考力、判断力、表現力 ・出願の動機、進路実現に向けた意欲

文化・スポーツ等特別推薦

調査表実技面接※
500点300点200点1000点

※吹奏楽・硬式野球は集団面接を、バスケットボール・サッカーは個人面接を実施

学力検査に基づく選抜方法

学力検査

検査日:2025年2月21日(金)

選抜方法

項目満点
学力調査700点
調査書300点
ESATーJ20点
1020点

※調査書は5段階評定を用い、学力検査を行わない教科の評定は2倍

応募倍率

2025年募集人数

普通科

学力検査:249名
推薦:62名

男子

年度推薦学力検査
20243.111.19
20232.331.20
20222.161.15

女子

年度推薦学力検査
20243.111.19
20235.521.86
20223.451.24

※2023年度までは男女別定員制、2024年度からは合同募集制となっております。

参考:https://www.metro.ed.jp/fujimori-h/guide/guidance.html

以上が入試の詳細となります。
推薦の調査書の点数は傾斜配点が行われないので、全科目45点満点での得点は評価されます。調査書だけで半数の配点を占めますので、推薦を考えている場合は、自分の内申点を考慮し、先生とよく相談した上で応募するようにしましょう。

学力検査に基づく選抜ですが、基本的に学力検査の点数が高得点の方が有利に働きます。1020点満点で同じくらいの点数であれば、当日の学力検査の点数が高い方が合格するということです。前向きに捉えるのであれば、調査書の点数が優れなくても、今からの入試対策次第でチャンスはあるということです。

応募倍率について見ていきましょう。

昨年度から男女合同選抜を実施しております。過去5年間を遡っても、毎年女子の方が倍率は高かったですが、男女で合格の可能性が一律になりました。

学力検査に基づく選抜でも、定員を下回る年はほとんどありません。より合格確立を上げるために、後述する合格点より2、30点は多く点数を取れるように対策しましょう。

富士森高校の入試対策

高校入試

5科目の合格点は330点です。調査書や年度によって合格点は上下しますので、高校入学後のことを考えて5科目合計で350点は取れるように各教科の目標点を作成しましょう。基準は全教科70点です。

目標作成参考例(文型科目特化型)

数学英語国語理科社会
60点80点80点65点75点

目標作成参考例(理系科目特化型)

数学英語国語理科社会
85点60点70点75点60点

教科ごとの対策

では目標点毎にどういった対策をすれば良いかを見ていきます。

数学

70点以上目標

まずは大問1の小問集合の正答率を上げましょう。小問集合問題だけで46点分の配点がありますので、70点以上取るためには、ここの正答率をできるだけ100%に近づけましょう。毎年必ず出題されているのは、正負の数の四則演算、文字式の計算、展開、一次・二次・連立方程式、円周角、作図です。加えて確率、箱ひげ図、資料の整理、関数の基礎などが出題されるので、幅広く基礎の復習をしておきましょう。

80点以上目標

大問2は規則性の問題、大問3は関数、大問4は平面図形、大問5は空間図形と、毎年ほとんど同じ形式で出題されています。基礎の復習が完璧になったら、関数、平面図形、空間図形を中心におさらいしましょう。規則性の問題は一人での対策が難しい分野になりますので、先生に指導してもらいながら類推問題に数多く挑戦しましょう。大問4・5・6の最終問題は正答率が5%を下回る難問が出題される場合がありますので、無理に解こうとせず、その分の時間を見直しに使うようにしましょう。

英語

70点以上目標

都立入試の英語は、大問1がリスニング、大問2~4が長文と毎年同じ形式になっています。大問1のリスニングの選択問題は毎年正答率が高く、70点以上を狙う場合は落とせない問題です。普段から英語の音声を聞き、長文を自分でも読むことで、耳と口と目でリンクさせて慣れるようにしましょう。音読練習をしておくことでESAT-J対策にもつながります。 長文では、並び替えや穴埋め問題も出題されます。基本の文法や熟語を必ず復習しておきましょう。

80点以上目標

大問2の長文は図や表を見ながらの物語形式です。大問3の長文は穴埋めなど、比較的に答えやすい設問が多いのが特徴です。文法や熟語を復習してから、200語ほどの取り組みやすい英語長文を多くこなし、速読と単語力を身につけましょう。すべての単語の意味が理解できなくとも、重要なキーワードを見逃さず、文の流れを理解できるようになることが重要です。

国語

70点以上目標

大問1で漢字の読みと書きが出題されます。各5問ずつ、計20点分の配点がありますので、ここで失点をしないよう、3年間分の漢字を復習しておきましょう。また、毎年受験生が持て余すのが大問5の古文です。文法より物語の内容を問う問題が多いので、重要単語の暗記や現代仮名遣いへの変換を練習し、文全体の内容を理解できるようにしておきましょう。

80点以上目標

配点の半数以上を占めるのが現代文の問題です。国語は昔から本を読んでいて、活字に触れている時間が長いほど読解力が増します。しかし、都立入試問題であれば、ほとんどの答えは本文で記述されているので、読書量が足りていなくてもコツをつかむだけで解けるようになります。例えば、選択問題では消去法で答える方法を身に着けると誤答を選ぶことが減ります。塾や学校の先生から解法のコツを教えてもらい、その後はできるだけ多く演習をこなしましょう。

理科

70点以上目標

高校入試の理科の多くは暗記問題です。暗記問題は毎年正答率が高い傾向にあります。まずは全範囲の用語の確認、実験の結果や操作の理由などをしっかり確認しましょう。特に植物と動物、生物の体のつくり、地球と宇宙の分野は、思考力問題がほとんど出題されないので、正答率を上げやすい分野になります。

80点以上目標

80点以上の高得点を狙う場合、苦手な単元を残すことは厳禁です。全単元を満遍なく復習しておきましょう。その上で、近年の出題実績から頻出の単元を優先的に対策しましょう。都立入試の理科は出題直近4年間の傾向では、運動と仕事、状態変化、化学変化と質量、前線と天気などが多く出題されています。

社会

70点以上目標

説明問題や読み取り問題を除き、社会の問題の大半は暗記力が問われます。暗記が苦手な場合は、ただ教科書や参考書を読んでいるだけでは頭に入ってきません。「とにかく問題を多く解く」ことがコツです。アウトプットすることで初めて定着するので、本番で「復習したけど思い出せない」という事態を防げます。問題文の単語を少し見ただけで答えが思い浮かぶレベルまで演習をこなしましょう。

80点以上目標

地理・歴史・公民が均等に出題されますので、全範囲を満遍なく総おさらいしましょう。

資料をもとに問題が出題されることが多いので、教科書や資料集に掲載されている絵や写真、グラフなども合わせて記憶すると正答率が低い問題にも対応しやすくなります。

まとめ

富士森高校は市内でも人気の高い学校です。
合格を手にするためには一人ひとりに合った学習方法で対策を進めていく必要があります。勉強の難しい所は、課題がそれぞれ異なることです。計算ミスをしてしまったり、暗記が苦手だったり…。
また、教科ごとの対策でご紹介した通り、「国語の作文」「英作文」「数学の説明・証明」「理科・社会の記述問題」など、一人では対策が難しい内容もあります。

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この記事を書いた人

小泉健人

SEED進学会西八王子校の教室長。大学生のころから教育に携わり続けて 14 年。現在も教育の最前線で教鞭をとっており、日々生徒と向き合い続けております。今までの経験から培った受験情報や学習方法を発信しておりますので、少しでもお子様の勉強にお悩みの皆様のお力になれたら幸いです。

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