こんにちは!東京で個別指導の学習塾を運営しているSEED進学会の小泉です。
この記事では、東京都小金井市にある多摩科学技術高校の偏差値や入試対策についてご紹介します。多摩科学技術高校は、通称「多摩科技(タマカギ)」と呼ばれ、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に3期連続で認定されている理系特化の高校です。同時に進学指導推進校にも指定されている、進学型の専門学校となっております。部活動では、科学研究部(生物班・化学物理班・背活科学班・数学班)、ロボット研究部、無線工作部など、理系に特化した文化部が豊富なのも魅力の一つです。2年次からは、BT(バイオテクノロジー)領域、ET(エコテクノロジー)領域、IT(インフォメーションテクノロジー)、NT(ナノテクノロジー)領域の4つの領域を選択して学習することができます。
多摩科学技術高校の偏差値と合格点の目安

多摩科学技術高校は科学技術科のみ学科があります。偏差値と合格点の目安は以下の通りです。
科学技術科
- 偏差値:62
- 合格点(1020点満点):770点※
- 合格点(学力検査500点満点):380点※
※上記の数字は、合格者の点数を基にしたB判定相当(合格率60%~80%)の点数となります。年度により変動しますので、目安としてご覧ください。
多摩科学技術高校の進路実績
2025年 | 2024年 | |
---|---|---|
国公立大学 | 63 | 71 |
私立大学 | 438 | 369 |
大学校 | 1 | 4 |
専門学校 | 1 | 3 |
ほとんどの受験生が、四年制大学へ進学します。国公立では、一橋大学や横浜国立大学、東北大学や筑波大学、名古屋大学などの最難関大学への進学実績があります。私立では、GMARCHを中心に多数の合格者を輩出しており、早慶上理という私立の最難関大学群へも毎年多数進学しております。
多摩科学技術高校の入試情報
学力検査に基づく選抜方法
学力検査
検査日:2026年2月20日(金)
選抜方法
項目 | 満点 |
---|---|
学力調査 | 700点 |
調査書 | 300点 |
ESATーJ | 20点 |
計 | 1020点 |
※調査書は5段階評定を用い、学力検査を行わない教科の評定は2倍
応募倍率
2025年募集人数
普通科
学力検査:147名
推薦:63名
倍率
年度 | 推薦 | 学力検査 |
---|---|---|
2025 | 1.33 | 1.45 |
2024 | 1.68 | 1.71 |
2023 | 1.97 | 1.80 |
参考:https://www.metro.ed.jp/tamakagakugijutsu-h/
以上が入試の詳細となります。
推薦に基づく選抜は、一般推薦と文化・スポーツ等特別推薦があり、一般推薦の合格者数は、推薦の定員(30%)から文化・スポーツ等特別推薦の合格者の人数を除いた人数です。
文化・スポーツ等特別推薦で実技試験があるのは他校と同じですが、一般推薦において面接の他に、「プレゼンテーション実技」が実施されます。年度ごとの課題に対してのプレゼンテーションシートを30分で作成し、シートを基に3分の発表時間があり、その後10分の質疑応答時間が設けられています。2024年度は「中学校の授業や課外活動または日常などの生活において、興味・関心を持ったこと」をテーマに実施されました。傾向としては、数学で調べたことや理科で実験したことなどの「教科に関すること」、部活動や生徒会活動を通して学んだことなどの「特別活動等に関すること」、校外のボランティア活動で行ったことなどの「その他の活動に関すること」といった内容が取り上げられることが多いです。
応募倍率について見ていきましょう。
学力検査に基づく選抜は、都内平均と比べても倍率が高いです。前述の合格点より高い点数を目標にしましょう。
多摩科学技術高校の入試対策

5科目の合格点は380点です。調査書や年度によって合格点は上下しますので、高校入学後のことを考えて5科目合計で400点は取れるように各教科の目標点を作成しましょう。基準は全教科80点です。
目標作成参考例(文型科目特化型)
数学 | 英語 | 国語 | 理科 | 社会 |
65点 | 85点 | 90点 | 70点 | 90点 |
目標作成参考例(理系科目特化型)
数学 | 英語 | 国語 | 理科 | 社会 |
95点 | 70点 | 80点 | 85点 | 70点 |
教科ごとの対策
では目標点毎にどういった対策をすれば良いかを見ていきます。
数学
60点以上目標
まずは大問1の小問集合の正答率を上げましょう。小問集合問題だけで46点分の配点があります。後半になるにつれて、問題のレベルが上がりますので、70点以上取るためには、ここでどれだけ点数を取れるかにかかっています。毎年必ず出題されているのは、正負の数の四則演算、文字式の計算、展開、一次・二次・連立方程式、円周角、作図です。加えて確率、箱ひげ図、資料の整理、関数の基礎などが出題されるので、幅広く基礎の復習をしておきましょう。
80点以上目標
大問2は規則性の問題、大問3は関数、大問4は平面図形、大問5は空間図形と、毎年ほとんど同じ形式で出題されています。基礎の復習が完璧になったら、関数、平面図形、空間図形を中心におさらいしましょう。規則性の問題は一人での対策が難しい分野になりますので、先生に指導してもらいながら類推問題に数多く挑戦しましょう。大問4・5・6の最終問題は正答率が5%を下回る難問が出題される場合がありますので、無理に解こうとせず、その分の時間を見直しに使うようにしましょう。
英語
60点以上目標
都立入試の英語は、大問1がリスニング、大問2~4が長文と毎年同じ形式になっています。大問1のリスニングの選択問題は毎年正答率が高く、60点以上を狙う場合は落とせない問題です。普段から英語の音声を聞き、長文を自分でも読むことで、耳と口と目でリンクさせて慣れるようにしましょう。音読練習をしておくことでESAT-J対策にもつながります。 長文では、並び替えや穴埋め問題も出題されます。基本の文法や熟語を必ず復習しておきましょう。
80点以上目標
大問2の長文は図や表を見ながらの物語形式です。大問3の長文は穴埋めなど、比較的に答えやすい設問が多いのが特徴です。文法や熟語を復習してから、200語ほどの取り組みやすい英語長文を多くこなし、速読と単語力を身につけましょう。すべての単語の意味が理解できなくとも、重要なキーワードを見逃さず、文の流れを理解できるようになることが重要です。英語が得意な受験生は、英作文対策にも力を入れましょう。英作文問題は15点満点で、全教科の中で最も配点が高い問題です。英作文の問題は「いかに武器を用意するか」が重要になります。すべての文法を使う必要はありません。英作文において使いやすい表現や文法を覚えて練習することで点数が取れるようになります。
国語
60点以上目標
大問1で漢字の読みと書きが出題されます。各5問ずつ、計20点分の配点がありますので、ここで失点をしないよう、3年間分の漢字を復習しておきましょう。漢字の次に点数が取りやすいのは大問3の物語形式の長文です。「登場人物の心情を読み取る」「言動の根拠を読み取る」などのテクニックを身に付ければ安定して点数が取れるようになります。塾や学校の先生からポイントを教えてもらい、評論問題より多めに問題を解いておきましょう。
80点以上目標
配点の半数以上を占めるのが現代文の問題です。国語は昔から本を読んでいて、活字に触れている時間が長いほど読解力が増します。しかし、都立入試問題であれば、ほとんどの答えは本文で記述されているので、読書量が足りていなくてもコツをつかむだけで解けるようになります。例えば、選択問題では消去法で答える方法を身に着けると誤答を選ぶことが減ります。塾や学校の先生から解法のコツを教えてもらい、その後はできるだけ多く演習をこなしましょう。
理科
60点以上目標
高校入試の理科の多くは暗記問題です。暗記問題は毎年正答率が高い傾向にあります。まずは全範囲の用語の確認、実験の結果や操作の理由などをしっかり確認しましょう。特に植物と動物、生物の体のつくり、地球と宇宙の分野は、思考力問題がほとんど出題されないので、正答率を上げやすい分野になります。
80点以上目標
80点以上の高得点を狙う場合、苦手な単元を残すことは厳禁です。全単元を満遍なく復習しておきましょう。その上で、近年の出題実績から頻出の単元を優先的に対策しましょう。都立入試の理科は出題直近4年間の傾向では、運動と仕事、状態変化、化学変化と質量、前線と天気などが多く出題されています。
社会
60点以上目標
説明問題や読み取り問題を除き、社会の問題の大半は暗記力が問われます。暗記が苦手な場合は、ただ教科書や参考書を読んでいるだけでは頭に入ってきません。「とにかく問題を多く解く」ことがコツです。アウトプットすることで初めて定着するので、本番で「復習したけど思い出せない」という事態を防げます。問題文の単語を少し見ただけで答えが思い浮かぶレベルまで演習をこなしましょう。
80点以上目標
地理・歴史・公民が均等に出題されますので、全範囲を満遍なく総おさらいしましょう。
資料をもとに問題が出題されることが多いので、教科書や資料集に掲載されている絵や写真、グラフなども合わせて記憶すると正答率が低い問題にも対応しやすくなります。
まとめ
多摩科学技術高校は都内でも人気の高校です。
合格を手にするためには一人ひとりに合った学習方法で対策を進めていく必要があります。勉強の難しい所は、課題がそれぞれ異なることです。計算ミスをしてしまったり、暗記が苦手だったり…。
また、教科ごとの対策でご紹介した通り、「国語の作文」「英作文」「数学の説明・証明」「理科・社会の記述問題」など、一人では対策が難しい内容もあります。
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